愛情と年月をかけて生まれた「ラバーズ」-綺麗にライトアップされより美しくなりました-

富山駅北口を出るとすぐに見えてくるアーバンプレイス。

 このアーバンプレイス前のブールバール道路に、愛と平和のシンボル「ラバーズ像」が設置されています。ここで静かにハグをしながら愛を育み、行きかう人々を見守ってくれています。

 

イタリア生まれ 富山育ち

 ラバーズは、富山出身、ニューヨークを拠点に活躍されている吉野美奈子さんにより、日本神話のイザナギ・イザナミ「世界を創造した最古で最古の恋人たち」を題材として作られた大理石の像。台座を含めると全長545㎝、重さは10t。

 なんとこの大きな像を、吉野さんは最後まで手仕事で作られたそうです。ラバーズに対する「愛」が伝わってきます。

 制作された場所は、ミケランジェロも愛したイタリアのカッラーラ。

 2018年に「富山駅北にシンボル・モニュメントを」と依頼を受け、完成したのが2019年12月。船で2ヶ月以上も揺られながら富山に届けられた「イタリア生まれの富山育ち」のラバーズは、愛情と年月をかけて生まれました。

 「ラバーズ」と「光」

 街中はイルミネーションで色づきはじめ、クリスマスムードも高まってきています。そんな中でも、ラバーズ像が設置されている一角は、なんだか神聖な空気感に包まれていて、違う世界に入り込んだのかと思うような感覚にさえもなります。

 太陽が燦々とした中で見るラバーズは、爽やかで清々しく感じますが、陽が落ちてしまった夜のラバーズもまた、光に照らされて最高に美しいのです。

 暗い中で光に照らされ、ハグをするラバーズがくっきりと浮かび上がり、キラキラ輝く大理石がより一層、ラバーズの美しさを醸しだします。

 ラバーズが設置されてからずっとライトで照らされてはいたものの、先月(2022年11月)までは、ラバーズの美しさ全てを伝えることができないような光の当て方になっていたようです。

 制作者の吉野さんは、「命懸けで作って、最後にライトで失敗されるのは心外です。」と、36ヶ月もの間、関係者の方を説得され、ついに「ラバーズ像照明修正プロジェクト」が完成。ようやく夜間でも美しく見えるように照らされた「夜のラバーズ像」が出来上がりました。

 『故郷 富山に最高のものを届ける』と心に誓った吉野さんの「故郷を愛する心」、「ラバーズを愛する心」が、多くの人の心を動かしたのだと思います。

大切な人と大切な時を「ラバーズ」と

 冬の寒空の中、待ち合わせ場所を「ラバーズ前で!」、出会った瞬間、ハグ。寒さも忘れてしまいそうなシチュエーションです。ラバーズが見守る中で「愛の告白」や「プロポース」もすごくロマンティック。ニューヨークに設置されたラバーズの周りでは、実際にプロポースやウェディングが行われているそうです。素敵ですね♡

 これからクリスマス、ニュー・イヤー、バレンタイン…と、恋人たちの特別な日となるイベントが続きます。大切な人と大切な時をラバーズとともに思い出を刻むのもいいですね。ラバーズを見るたびに大切なあの日を思い出すこととなるでしょう。

 富山のラバーズもニューヨークのラバーズのように『恋人の聖地』となる日が早く訪れますように。

雨の中のラバーズ。
ラバーズはどこに設置されているの?

富山駅北口から徒歩数分のアーバンプレイス前に設置されています。

ナビで検索する場合は、アーバンプレイス 富山市牛島町18-7